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(2). 不育症を引き起こす要因とは?

100%流産につながる危険因子はない
   『不育症』を呼び起こす原因と考えられる危険因子には、染色体異常、子宮形態異常、内分泌異常、凝固因子異常、抗リン脂質抗体異常、拒絶免疫異常、ストレスとありますが、100%流産につながる危険因子(原因)は、ほとんどありません。また、『不育症』の原因には、多くのものが混在しており、ひとつの原因で過去の連続した流産を説明できるケースは、ほとんどありません。危険因子が複数重なったり、はっきりと原因を見つけられないことも多く、またストレスなどの心理的要因も加わり、とても複雑化しているのが実態です。

染色体異常  夫婦いずれかの染色体異常が受精卵に引き継がれる。
   流産を引き起こす「染色体異常」には、偶然的に胎児の染色体に異常が起こるものと遺伝的なものがあります。遺伝的なものとは、両親のいずれかの染色体異常が、一定の割合で受精卵に引き継がれる場合を指します。この場合の流産率は約50%と言われています。
   不育症の検査で染色体異常が見つかると、多くの患者さんは、「染色体の異常は先天的なものだから、治療できないのでは」と考えてしまいがちです。
   しかし、これはあくまでも確率の問題で、染色体異常が判明しても、出産を諦める必要はまったくありません。流産率というのはあくまでも確率の問題で、実際に当クリニックでは、その他の精神的、身体的要因を治療する事で、1回の妊娠につき、50~60%の患者さんが無事出産されています。

子宮形態異常 着床や胎児の成長に影響する先天的な問題
   子宮形態異常には、双角子宮や中隔子宮などの子宮奇形や、子宮筋腫などが含まれます。子宮形態に異常があると赤ちゃんに栄養がうまく運ばれず、流産につながる危険があります。一般にこの異常が見つかった場合、形成手術を薦められる傾向がありますが、当クリニックでは、それ以外の心身の流産危険因子を調べ、まずその治療をしてきました。その結果、約70%の出産例を経験しています。

内分泌異常 体内のホルモン異常が流産に影響
   この異常の多くは、卵巣の「黄体機能不全」、「高プロラクチン血症」と「甲状腺機能低下症」です。近年の研究では「黄体機能不全」自体は、流産の危険因子ではないと報告されていますが、妊娠維持に有利な免疫状態に影響しますので、間接的な影響は多いに考えられます。「高プロラクチン血症」は、排卵や着床の障害になると言われています。また冷え性や凝り性などの症状が見られる「甲状腺機能低下症」は子宮内への血流が悪くなったり、また精神的に不安定になったりすることもあり、胎児への悪影響が認められています。

凝固因子異常 血液を固める働きの異常が流産・死産に影響
   血液中の血液を固めて血を止める役割を担う凝固因子に異常が生じると、血栓が作られやすくなります。この血栓が胎盤内につくられると赤ちゃんへの栄養の流れを遮り、流産や死産を招く可能性があります。
   妊娠中に出血があると、多くの不育症患者さんは、「また流産ではないか」と思ってしまいがちです。そして血を止めるために、一般の病院を受診した場合、止血薬を処方されるかもしれません。もちろん止血剤を服用すれば、出血は止まりますが、不育症患者さんの場合、出血を止めるだけでなく、体内の血栓も安定化させてしまう危険性もはらんでいます。ですから、服用の際には、十分に注意が必要です。

抗リン脂質抗体異常 自分の生体因子を異物と認識してしまう自己免疫異常
   「抗体」は外部からの侵入物に対し、反応する免疫機能の事です。「自己抗体」とは、自分自身のタンパク質にも間違って反応してしまう「抗体」の事を言います。「抗リン脂質抗体」は自己抗体のひとつで、この抗体が体内にあると、血栓ができやすく、流産につながることが認められています。
   女性は男性に比べ、自己抗体を作りやすいと考えられています。女性は精子や、半分の染色体(遺伝子)が父親から由来する胎児など、体内に自己の細胞からなるもの以外を受け入れる機会があります。その際、免疫機構に混乱が起こりやすくなり、間違って自己由来の細胞に対しても抗体を作ってしまう場合があるのです。

拒絶免疫異常 胎児の夫由来部分に過剰に反応してしまう
   お腹の中の赤ちゃんや受精卵の半分は、父親由来の組織です。つまり生物学的に言えば、赤ちゃんは母体にとって、異物と見なされてしまう危険性があります。しかし、妊娠にはそれを阻止し、赤ちゃんを体内で育てるためのメカニズムがあります。
   1953年から、世界中の多くの生殖免疫学者がこのメカニズムの解明に取り組んできました。まだわかっていない部分も多いのですが、拒絶免疫異常の患者さんは、この妊娠維持のメカニズムがうまく機能せず、赤ちゃんの夫由来部分をそのまま異物と認識してしまうことで流産にいたると考えられます。

ストレス 血管収縮や免疫機能にも影響
   『不育症』の患者さんの多くは、次の妊娠に対する期待とともに、大きな不安を抱えています。また「不妊症と違って、妊娠できるのだから大丈夫」「今度、また頑張ればいい」という周囲の励ましの言葉に傷ついたり、「流産をしたのは自分の生活習慣や行いのせい」と自分を責めてしまうことも少なくありません。
   また、自分のことを強く責めてしまうため、多くの患者さんが『不育症』について、誰にも相談できずに悩んでいます。    妊娠初期には、ストレスの症状として、お腹が時々チクチクし痛い、眠りが浅いなどがよく見られます。ストレスを感じ、緊張すると、アドレナリンが上昇し、毛細血管が収縮、血行が悪くなります。妊娠初期のこの状態は、胎児への栄養の運搬がうまくいかなくなり、流産につながってしまいます。
最終更新日: 2017年05月29日 15:10

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