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不育症と着床障害のポイント解説

院長のブログにて連載中の内容を転載しました。

いろいろな事情で
海外での卵子提供による胚移植を
受けられて、

複数回 受けられて、
それでも授かれない方が
ときどき来院されています。

その多くの方は、
「着床前スクリーニング」 という
卵のすべての染色体を検査できる
方法によって、
理論的には
ほぼ正常卵を移植しているのです。

高齢の方がほとんどですが、
その原因は
卵とは考えにくいので、
主に子宮内環境なのです。

当院の検査では、
多くの方が、
まずはメンタル的に不利な状態です。
そして、
それに伴って、
免疫的に不都合な状態になっていることが
よくあります。

数週間前、
40代後半の方が、
複数回の卵子提供と、
20回以上の胚移植の後、
当院治療により、
妊娠初期を無事乗り切り、
卒業されました。

これからの成功を祈るばかりです。

ブログNo.455 を参照してください。

どんなご夫婦でも、
先天性疾患のある児を出産する可能性が
3~5%程度 あります。

2010年の日本産婦人科医会の
先天異常モニタリングの調査では、
出産時総数91082名中、
2.3%の児に
先天性疾患が認められています。

スエーデンの大規模な
医療出生登録データによる調査では、
一般集団では
4.8%の児に
先天異常児が出生しています。

当院では、いろいろな治療薬について、
ご本人のためではなく、

胎児から見て、
どれだけの有益性(得)があり、
どれだけの危険性(損)があるのかを
詳しくお話ししています。

赤ちゃんは神様からの授かりものです。
「 納得 した治療であれば、
最後はすべてを受け入れるしかない 」
と思います。

命は、作るものではなく、
授かるものですから。
その命に、
完璧などありませんから。

過去の治療の方法を、
ちょっと、考えてみてください。

検査結果がどうであったか
は、別にして、

アスピリン治療、ヘパリン治療しても
不成功であった場合、
同じ治療を繰り返すよりも、
別の治療方法が
有効である場合が多いのです。

特に流産絨毛の染色体検査で
正常だった場合は、
ほぼ、同じ治療では効果がないことを、

流産した赤ちゃんが教えてくれている
と、考えてください。

ストレスが強いようであれば、
ストレスが
赤ちゃんに栄養を与える血管を
細くしてしまい、
また、
ストレスが
赤ちゃんを攻撃してしまう細胞を
増やしてしまうのです。

生殖に関するストレス検査や、
同種免疫検査の結果を見て、

精神治療や、
免疫治療が有効な場合が多いのです。

「 妊娠中に
 インフルエンザワクチン予防接種
 を受けた約5千人の妊婦さんは、
 受けなかった妊婦さんに比べて、
 死産率が約50%低下していた。 」

という研究報告が
オーストラリアから2016年3月にありました。
(Clin Infect Dis. 62: 1221-1227, 2016)

この結果より、

1)妊娠中のインフルエンザ予防接種の
 安全性が支持されました。
2)無毒化したインフルエンザウイルス
 を妊娠中に接種する(打つ)ことは、
 妊娠の維持を助ける効果を持つ
 ことが示唆されました。

  と、結論づけられています。

この研究は大流行時の調査ではなく、
平時の調査ですので非常に重要です。


母体から見て、
胎児は半分が旦那さん由来の異物ですから、
「免疫学的な調和」 により、守られています。

何らかの原因で 
「免疫学的な調和」 が乱れると、
自己抗体(抗リン脂質抗体)が発生して
胎盤内に血栓ができたり、
アレルギー的な異物反応に変化して
胎児・胎盤系を攻撃したりして、
流産・死産を引き起こしているのです。

妊娠中のインフルエンザ予防接種が、
弱っている 「免疫学的な調和」 を
補正している可能性が考えられます。

当院の 「ピシバニール免疫療法」
の理論的背景を裏づけしている論文です。

ピシバニールとは、
ストレプトコックス・ピオゲネス乾燥死菌
の菌体製剤です。

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