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不育症と着床障害のポイント解説

不育症・着床障害のブログにて連載中の内容を中心に転載しました。

初めての妊娠から
子宮側に問題があって流産されている方は、
半数以下です。

初めての妊娠での流産の原因の約60%が、
子宮ではなく、
運命的な受精卵によるものだからです。


しかし、流産は流産ですから、
その悲しみとショックは・・・。

それまでの人生で最大の挫折を
感じられる方も少なくはありません。


ましてや、
その不幸を繰り返し経験されて、


その結果、
生殖ストレス、同種免疫異常を発生させたとき、
また、ホルモンや凝固系に異常を発生させたとき、

その結果が
流産の原因になってしまうのです。

 

連続する流産の原因を発生させないためにも、
流産した自分を 責め過ぎないで。


運命をも受け入れて、
流産した子を十分供養してあげてください。

流産した子の分の命まで受け継いだ
元気な子を授かれますよう
自分を信じてください。

正常な妊娠を維持するためには、
特別な甲状腺機能の管理
が必要です。

ただ肝心な甲状腺検査の値が
世界的に、施設間で多少違うため、
問題でしたが、
今回4月より、日本でも標準化が
開始されました。


生殖医療下の妊娠13週までの
妊娠維持にとっては、

TSHが2.5μIU/mL以下か、
妊娠初期特有の基準範囲の下半分
であることが良いと、

米国甲状腺学会ガイドライン(2017年)
で示されています。


また、
妊娠ごく初期には、
甲状腺機能を20~30%上げる必要があります。


妊娠14週以後については、
TSHを3.0μIU/mL以下ぐらいに
コントロールすることが良い
のではないかと考えています。

過去のブログのなかで、不育症、着床障害と甲状腺ホルモンの関わりに関する記事をまとめてみました。
下記の #甲状腺 をクリックしてください。
#甲状腺

hCGというホルモンが検出されれば、
生物学的妊娠(化学流産)なのですが、

血液の精密検査では、
胚が着床中ならば
予定生理日の4日前にβhCGが検出されます。

また、朝一番尿の検査では、
胚が着床完了していれば、
予定生理日ぐらいにhCGが
検出(妊娠反応陽性)される場合が
多くあります。

 

欧州生殖医学会では、
生物学的妊娠(化学流産)においても、

一般的な流産と同様に、
回数が増えるほど出産率が低下する
という報告に基づいて、

生物学的妊娠(化学流産)も
流産回数に含めるとしています。

東京都では、
令和2年1月より、
不育症の助成金事業が開始されています。

東海3県でも、一部地域で
医療費助成が行われています。

一日も早く、
名古屋市も含めてすべての地域で
不育症助成が広がることを願っています。


ちょっと心配なのは、
まだ、日本において、
「不育症の定義」がわかりにくい点です。


日本産科婦人科学会編集の
2018年5月発行・
産科婦人科用語集・用語解説集
には、
「不育症とは、
生殖年齢の男女が妊娠を希望し、
妊娠は成立するが流産や死産を繰り返して
生児が得られない状態のことであり、
recurrent pregnancy lossに対応する用語」
と、解説されています。


注意すべき点は、

現時点で日本では、
化学流産は流産の回数には含めない点です。

化学流産とは、
医学的に 「生化学的妊娠」
のことであり、
胎のうが確認されず、
hCG検出のみをもって診断される妊娠が
自然に終結し、
流産とみなされるものです。

ただし、

現在の夫婦(事実婚含む)間で、
流産が連続していなくても、
また、出産歴があっても、
2回以上の
流産および死産もしくは
早期新生児死亡の既往があれば、
「不育症」
と考えられています。

根拠は、
2013年の米国生殖医学会と、
2017年の欧州生殖医学会の
「recurrent pregnancy loss」の定義
に基づいています。


不育症の定義の理解が
助成金申請の助けになることを
心から願っています。

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