052-733-2198
月・火・金 午前 9:30~12:30 午後 3:00~5:30/木(第1除く)、土、祝日は午前のみ

不育症と着床障害について

不育症と着床障害のポイント解説

院長のブログにて連載中の内容を転載しました。

最近、
慢性子宮内膜炎が
一つの話題になっています。

そのきっかけの一つが、
ブログNo.541で紹介した論文です。

子宮内膜液の遺伝子検査で、
無症状の人の子宮内膜にも
細菌が存在しているという内容には
驚きました。

膣内に細菌がいることは
教科書レベルではっきりしています。
そのほとんどが病原性のない常在菌です。


40年以上も前から、
病的な膣炎は、
不育症の原因ではないかと
多くの研究がされましたが、

結局、
一時的な流産の原因ではあっても、
繰り返す流産の原因ではないと
考えられています。


子宮内膜液の遺伝子検査でも、
細菌のほとんどが
乳酸菌という常在菌であり、

それ以外の細菌の遺伝子は
見つかっていますが、

その病原菌?が、
どれほど悪影響があるのかは
まだ不明です。


子宮内膜液の遺伝子検査以外の
以前より行われている検査では、

子宮内膜の表面を
子宮ファイバーで見るか、

子宮内膜の組織を採取して、
細菌培養して細菌を見つけるか、

子宮内膜の免疫組織染色検査で、
形質細胞(CD138陽性)を見つけるか、
の検査になります。


形質細胞は
免疫細胞のBリンパ球が分化した細胞であり、
同種免疫の液性免疫の担当細胞です。

この場合の形質細胞については、
子宮内膜という 「粘膜の免疫」
の細胞ですから、
形質細胞が悪さをしているとは
必ずしも言えません。
「粘膜免疫」 では、
分泌型IgA抗体を産生しています。

実際、正常なヒトの鼻粘膜や腸管粘膜に
多く存在しているのです。


粘膜の形質細胞は
自分の異常な細胞や死んだ細胞を
排除したり、
細胞の新生を調節したりする
良い働きもしているのです。

 

慢性子宮内膜炎の診断根拠と、
その炎症の程度にもよりますが、

対象となる方には、
強力な抗生物質治療、
あるいは、
大量の乳酸菌補給治療、
が効果的かもしれません。


ただ、
「無菌性炎症」 も含めて、
高度な炎症状態であるならば、

免疫細胞が攻撃的な状態ですから、

詳しい同種免疫検査の上、
対応した免疫的な治療が
さらに効果を高める
と考えられます。

続きを読む

知ってほしい不育症

「不育症戦記(作/楠 桂)」(2010年3月19日発売)に寄稿した内容を現在の情報に改編しました。
不育症で悩んでいる人、不育症に関心のある人、また、流産を経験された人、これから妊娠されようとしている人に、読んでいただきたいと思います。

きちんと知りたい不育症

赤ちゃんを授かったにもかかわらず、流産や死産で失ってしまうのは悲しくつらいもの。
それを繰り返す「不育症」について、まだまだ知られていないのが現状です。
不育症の原因(危険因子)や治療法、ストレスとの関係についてお話しします。
主婦の友社『赤ちゃんが欲しい』35号(2008年4月発行)に寄稿した内容を現在の情報に改編しました。
もしかして不育症なのかな?と思ったら読んでみてください。

表1は私(青木院長)たちの調査も含めた「過去の連続した流産の回数とその後の無治療による流産率の関係」を示したものです。この表からわかるように、2回連続流産後の次回流産率(無治療の場合)は36~44%であり、連続流産回数が増えるに従って流産率の上昇が認められます。よって、2回以上の連続流産を経験した女性においては高い流産発症リスクが存在していると考えられます。
表1 過去の連続した流産回数とその後の流産率の関係
過去の連続した
流産の回数
その後の流産率(%)
マルパス
(1938年)
青木ら*
(1980~1981年)
アルバーマン**
(1988年)
0 18 14 12
1 22 32 13
2 38 44 36
3 73 45 -
4 - 62 -
5 - 73 -
*免疫療法がおこなわれる以前の1980年と1981年に、名古屋市立大学病院の産婦人科を
受診したすべての婦人(対象は5,779名)について調査した
**3回妊娠した経験をもつ英国の女性医師(対象は742名)について調査した
多くの報告より、妊娠女性の2~5%に反復流産(2回連続流産)が発生し、1~2%に習慣流産(3回以上連続流産)が発生しています。私(青木院長)たちによる1980年と1981年の2年間に名古屋市立大学病院を受診したすべての患者さんの調査結果では、2回連続流産の発生率は3.1%、3回連続流産の発生率は1.8%でした。それぞれを偶然的確率で計算してみると、2回連続流産は2.3%(15%×15%)、3回連続流産は0.34%(15%×15%×15%)であり、名古屋市立大学病院での調査結果の方が、偶然的確率より高い結果となりました。
  よって、2回以上連続流産した患者さんにおいては、連続的原因(必然的危険因子)による反復流産の割合が高く、検査・治療が必要と考えられます。しかし一方では、無治療において生児が得られる確率も高いことも事実です。

診療案内

交通アクセス はこちら

 
午前 9:30~12:30
午後 3:00~5:30

ご相談窓口

詳細はこちら

E-MAIL
メールはこちらから
(24時間年中受付)

頻度が高い相談内容を紹介しています。ご相談内容をご参照ください。
受診を希望される方は、ご予約についてをご覧ください。

再診について はこちら

初診予約システムのご利用には予約番号が必要です。予約番号をお持ちでない方は初診案内をご覧のうえ、お申し込みください。