半分異物である受精卵が子宮内膜に侵入すれば、免疫細胞が活性化して、必ず炎症(軽度)が起こります。 生理的な免疫反応により、受精卵側の絨毛細胞の分化に必須なコロニー刺激因子(M-CSF)が充満され、さらに血液が充血してきます。 ところが、アレルギー、細菌感染等の原因があれば、異常な免疫反応(慢性子宮内膜炎等)が起こり、移植失敗、流産となるのです。 異常な免疫反応が起こっているかどうかは、Th1/Th2 検査だけではわかりません。NK細胞活性や、M-CSFや、TNFα等の免疫検査が必要です。 その結果により、たとえばタクロリムスのようなステロイド以上に強力な免疫抑制剤の治療は、かえって悪循環になることがあります。