甲状腺ホルモンは、子宮内膜の脱落膜化を促進しているという報告が2020年にありました。(Endocrinology 2020; 161: bqaa049) 子宮内膜がうまく脱落膜化することは、着床、妊娠維持に最も大切なことなのです。 従来から、子宮内膜の脱落膜化には、卵巣から分泌される黄体ホルモンが必須であることはわかっていましたが、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンも重要な要素のようです。 脱落膜化が十分でないと、子宮内膜内の免疫細胞(NK細胞等)や、間質細胞に悪い変化を発生させ、着床不全、流産が起こるようです。