「妊娠初期の流産は赤ちゃん側に問題があって、生きられない命だったんですよ。」 この説明を信じますか? 実は、この説明は間違っています。 初めての妊娠の場合、約100人中、10人の赤ちゃんが流産していますが、そのうちの6〜7人が、染色体異常という運命的な流産による運命の赤ちゃんです。しかし、残りの3〜4人は、助けられた可能性のある赤ちゃんと考えられます。 2回以上連続した流産を経験している不育症の場合、その後の妊娠において、約100人中、約15〜20人の赤ちゃんが、染色体異常という運命的な流産による運命の赤ちゃんです。 しかし、残りの約80〜85人の赤ちゃんは、助けられる可能性のある赤ちゃんと考えられるのです。ただし、ご夫婦の染色体が正常の場合ですが。 このように、不育症の治療においては、たとえ、治療が完璧であっても、どうしても受け入れなければならない運命というものがあるのです。 この運命により流産した赤ちゃんは、受精してから約一ヶ月間という本当に短い命をまっとうしたと考えてください。 この運命の赤ちゃんだったのか、あるいは、助けられた赤ちゃんだったのかは、流産された時に、流産した赤ちゃんの組織による染色体検査をすれば、はっきりわかります。