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妊娠の認知行動療法

自分の心と体を楽にさせるため、努力して考え方や生活の仕方を変える認知行動療法についてのお話です。

生殖ストレスを持つと考えられる
不育症・着床障害の方の
典型的な認知行動パターンの一例を
まとめてみました。

1) 再度、妊娠・移植する (状況)

2) また、ダメかもしれないと思う (認知)
  自分には育てられない何かがある
  と考える (認知)

3) 不安になる (感情)
  緊張する (感情)

4) 夜中によく目が覚める (身体)
  お腹が痛い (身体)

5) 周囲に気を使う (行動)
  子供を授かるため我慢する、頑張る (行動)

6) 今度も、たぶんダメだろうと考える (認知)
  育てられるイメージが持てない (認知)
  夫に申し訳ないと思う (認知)
  周囲の期待が息苦しいと感じる (認知)
  

1) から 6)へ、
これは、こころの悪循環です。

 

認知行動療法の一例として、

まずは、できる範囲で、
もっと違う考え方はないかを
考えてみてください。

いろいろな方の人生を
見まわしてみてください。

あなたが楽になるこれからの人生を
考えてみてください。

家事や仕事と違って、
子供は授かりものですから
がんばった分だけ納得できる
わけではありません。
運命も隠れていますから。

でも、がんばっていることは、
あなたが一番わかっているはずです。

あなたの人生は、
どのような経過であれ、
かけがえのないものなのです。

自分の生活を大切にしてください。
あなたのお母さんからもらった命です。
子供を作るだけの命ではありません。
あなたが幸せになるための命ですから。

これからのあなたの人生、
妊活にも、期限を決めてください。
覚悟ができれば、
日々の生活に張りができます。

リラックスできるものがあれば、
それは、あなたの心(感情)と身体を
休めてくれます。
あなたに活力を与えてくれます。

現在の状況が、
妊娠したのにまた流産した。
良好胚を何回も移植しているのに
妊娠できない。

感情的に、
これから出産できるのか不安だ。
ときどき悲しくなり、ゆううつになる。


こんな状態の方へ

その感情の奥に、
ほとんど意識しない思い、考えがあるのですよ。

医学的には、
自動思考 (無意識の思い) といいます。


たとえば、上記の感情の自動思考として、

「普通の女性と違って自分は出産できない。」
「周囲の期待に応えられない。」
「自分は女性としてだめな人間だ。」

という思い、考えが隠れていませんか。


あなたの自動思考を捕まえて、
その自動思考を書き換えられれば
楽になるのです。

さらに、自分でできる
不育症、着床障害の精神療法に
なるのです。


この方法が認知(行動)療法です。

たとえば、
「検査して原因を見つければ
治療できるはず。」
「子供が居なくても
幸せそうな女性はたくさんいる。」
「自分が自分らしく、
張りのある生活をしていれば、
幸せに暮らせるはず。」

という思い、考えに書き換えられませんか。

自分を苦しめないで、
自分を楽にしてください。

支持的精神療法とは、
その人の悩みや辛さをそのまま支持する、
100%味方になって話を聞く技法です。

それに対して、
カウンセリングとは、
心理学的な資料や経験に基づいて
心の援助をするという技法です。


当院では、
不育症、着床障害の治療として、
心身両面からの治療を行っていますが、

精神面からの治療として、
基本的には、
持続的な支持的精神療法を行っています。


具体的には、
当院の問診票結果と精神分析検査結果を参考にした、

私の心身両面からの診察と、

さらにその後で、
私の長年の最も信頼できる助産師と看護師により、
ゆっくりとお話を聞かせていただいています。


妊娠された時点から当院卒業までが、
非常に大切な時期ですから、

不安なときは
いつでも対応しています。

クリニックの時間内はもちろん、
時間外であっても、
私と助産師により、緊急電話対応をしています。
また、私によるメール対応もすぐに行っています。


当院の支持的精神療法とは、
妊娠前からの安心感と信頼関係を築き、
最も不安な時期に
いつでも寄り添わせていただく
というものです。

このためには、
不育症と着床障害の心身両面に
精通しており、
豊富な経験があり、
また、
この仕事に生きがいと誇りを持っている
ということが
必要と思っています。

「認知行動療法」 とは、

ものの考え方とか受け取り方、あるいは行動パターンを
チェンジ、  CHANGE、  変化
させることによって、不安や抑うつといった不快な気分を
是正しようとする
心理療法のことです。


その基本は、
まず、
現実に目を向ける。現実直視です。
そのために、情報収集してください。
インターネット情報は大きな助けになっていると思います。
不育症治療の経験者からのブログも大いに参考になると思います。


次に、
だれかに話を聞いてもらってください。
それだけで、少しは気持ちが落ち着きます。
こちらに相談されてもいいですよ。


次には、
悪いことばかりではなく、良い面も探してください。
旦那さんはあなたを心配していませんか。
子供を生むためにだけに結婚したわけではなく、
愛し合って結婚したのですよね。
今、お二人とも元気ですよね。
焦らなければ、きっとうまくいきますよ。


ご夫婦で、散歩をしたり、おいしい食事を楽しんだり、
たまには旅行してみたり、何か気晴らしは絶対に必要です。
仕事に集中してみたり、動物を飼ってみたり、
少しでも多くの関心事を見つけてください。
人生は短いですから。


たとえ、たとえ、子供に恵まれなくても、
それはお二人で乗り越えて、
意味のある人生を、いっしょに最後まで送ってください。

 

「人生は何を成し遂げたというのではなく、
どのように真剣に過ごしたか」

 

ではないでしょうか。


尊敬するある精神科の先生が

「簡素で心豊かな生活」

をしたいと言っていました。
私も同感です。人生は競争でもありません。
そんなに急いでも、最後はいっしょですから。

 

不育症の治療に役立つ言葉があります。
それは、

「人生いろいろ」

「能天気」

「Let it be」

「Tomorrow is another day」

です。

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